前回記事の羽黒山五重塔は、出羽三山神社の敷地の中にあります。折角なので、羽黒山の頂上にある三神合祭殿へも行ってみました。
上の写真のように、五重塔は左下にあります。目的地の出羽三山神社は羽黒山の山頂(414m)にあり、2446段の石段を登る必要があります。所要時間は休憩込みで90分ぐらいですが、今回は時間があまり無かったのでズルをして車で山頂まで上がりました。
車の場合は羽黒山有料自動車道を通ることで山頂までいけます。料金は普通自動車で400円、営業時間は7:30~17:00までで、冬季は営業時間が短くなりますのでご注意ください。
入り口は月山ビジターセンターの近くにあります。
ちなみに、時間のある方は歩いて登る事をお勧めします。羽黒山の杉並木はミシュラングリーンガイドで三ツ星を獲得していて、歩いて登った場合にしか見ることが出来ないからです。また、石段参道で一番急な二の坂を登りきった先に「二の坂茶屋」があります。二の坂を登って疲れた体に、山間から吹き付ける心地いい風を感じながら、こちらで手作りの力餅とお抹茶を頂く時間は、何とも言えない至福の時となりますよ。
小学生らしい子供や、高齢の方でもゆっくりと登っている姿を目にしましたことあありますので、登山ほど身構える必要は無いと思います。(と言っても、歩きやすい靴や帽子、飲み物、必要そうなら杖、前日には体調を崩しそうなことをしない等はしておいた方が楽しめると思います)
車の場合は、有料道路を通り、左右に神仏習合時代の遺構を見ながら、羽黒山山頂を目指します。
10分程度で山頂に到着し、レストハウスに駐車し、社殿へ向かいました。
杉並木を抜けると、拝殿が見えてきました。
出羽三山神社、三神合祭殿です。
山形県は元より、全国的に修験道を中心とした山岳信仰の場として、現在でも多くの修験者・参拝者を集めています。
月山神社、出羽神社、湯殿山神社が合祭されていて、あわせて出羽三山神社となっています。
鏡池から、三神合祭殿を引きぎみで…
38m×28mの楕円形の池で、青銅鏡が500枚以上沈められているとされています。年間を通して水位が変わらず、神秘の御池として古くから信仰を集めていたそうです。また、古書には「羽黒神社」と書いて「いけのみたま」と読ませており、この池を神霊そのものと考えられ、羽黒信仰の中心となっていました。
出羽三山神社参集殿
地上2階、地下1階、総床面積2179平方メートル、入母屋造り銅版一文字段葺。
お守りや御札・おみやげものの販売から、参拝者の受け入れ、神職養成所、儀式殿など多目的な利用がされています。
出羽三山には百一末社と称し、羽黒、月山、湯殿山、または幽谷に多数の末社が散在しています。羽黒山山頂にあるものでは、
大雷神社(おおいかづち)
【雷神・水の神】
雨乞い・農業守護のご利益があります。
健角身神社(たけつぬみ)
ヤタガラスとも言い、導きの神。
下駄や靴をお供えして足腰の健康を祈願するとご利益があります。
稲荷神社(いなり)
【五穀の神・養蚕の起源神】
牛馬畜産・航海安全・産業開発・出世・必勝祈願のご利益があります。
大山砥神社(おおやまつみ)
【山の神・海の神・酒造の祖神】
農業・林業・鉱山業守護、漁業・航海守護のご利益があります。
白山神社(はくさん)
【白山の神、農業・出産・育児神】
五穀豊穣、牛馬安全、縁結びにご利益があります。
思兼神社(おもいかね)
【知恵の神・文神】
出世開運・技術向上・学問・入試合格にご利益があります。
八坂神社(やさか)
【農業・疫・冥府の神】
水難・火難・病難除去、五穀豊穣にご利益があります。
天宥社(てんゆう)
羽黒山の中興の祖(衰退したものを復興させた人物)である、天宥法印を祀った神社です。
厳島神社(いつくしま)
【海の神・航海の神・財福の神・技芸の神】
豊漁・海上安全、商売繁盛、芸能上達、財運増大のご利益があります。
蜂子社(はちこ)
出羽三山の開祖である蜂子王子を祀っています。
また、こちらの他にも蜂子皇子の御墓があります。こちらは東北唯一の皇族の御墓であり、宮内庁が管理しています。
羽黒山は見ところが多すぎて、一日では回りきれない場所でした。そのためここでは紹介しきれない物も多いです。羽黒山を見に行く時は、一泊して時間の余裕をもって参拝することをお勧めします。